介護施設のユニット型は職員が育たない

介護施設でユニット型を取り入れている施設は、特別養護老人ホームや老人保健施設ではないでしょうか。
ユニット型はレベルが高く、倫理観がしっかりした職員でないと勤まらない
ユニット型をで働く職員は、倫理観がしっかりした職員が必要です。
なぜなら、1人で居る時間が多いので、サボる事も真面目に仕事をすることも本人に任されているからです。
目が届きにくい、管理しにくい状態だからこそ、仕事に対して真面目に取り組む職員が必要になります。
ユニット型は先輩職員と行動を共にする時間が少ない
職員の側からしても、ユニットケアは先輩職員と行動を共にすることが殆どありません。
入職して最初の3ヶ月はOJTもあり、面倒を見てもらえますが、その期間を過ぎると殆ど教えてもらえることはないでしょう。
筆者の場合は仕事を共にして、良いところは真似をする覚え方を得意としていたので、一緒に仕事できなかったのは辛い事でした。
何がいいのか? 何がよくないのか?わからないまま一人立ちして夜勤を含めて全ての勤務を行うようになると、いつのまにか自分の仕事に疑問を持たなくなります。
結果、独りよがりな仕事を平然と行うようになるで、非常に大きな問題でした。
レベルアップなど相当に向上心がないと難しいでしょう。
ユニット型は職員の人数を確保しないと成り立たない制度
介護施設は3:1の原則があり、入居者3名につき、介護員が1名を確保しなければいけません。
これは常勤の介護員の総数が3:1を満たしていればいいという意味です。
なので、夜勤帯は20:1、遅番帯は10:1、日中帯は3:1位になります。
職員の確保が出来ない施設は10:1が当たり前の施設もあります。
そうなると殆どの時間は職員が1人です。
はっきり言って、サボろうが仕事しようが、何も変わりません。
要は何をしているかなんて分からないし、分からないので真面目に仕事をしていても誰も評価しません。
職員 1人では何も成り立たないのです。
そんな状態の職員が、成長できるでしょうか
成長なんて出来るはずありません。
見本もなければ、目標も無いのです。
ただただ、毎日を何とか乗り切るだけの日々です。
ユニット型の施設はこの様な状態にすぐ陥る危険性を持っているのも事実です。
「入居者様にとってユニット型は本人らしく顔なじみの関係を築ける」とは理想に過ぎません。
ユニット型を導入している施設で働く時は、職員の人数が十分に確保されているか?自分の介護レベルや論理感はしっかりしているかよく考えて働かないといけません。
自信がない場合は、十分に職員の人数が確保されている施設で働いて、目標にできる先輩を見つけましょう。少しでも一緒にいる時間が多い方が吸収できるものも多いはずです。その機会に技術を磨きましょう。