高齢者の爪白癬について

爪水虫

私の働いていた施設では殆んどの高齢者が爪白癬になっていました。
病院へ行って内服薬を処方していただくのが一番良い治療法何ですが中々難しいのが現状。

施設に入居されているお年寄りなので、ご家族が病院へお連れする事が出来ない場合や、通院するつもりが無い場合があります。

すると、そのまま対処療法とになり、改善しないままの事が多いです。
時間が経つと爪がボロボロになって爪の周囲の皮膚まで菌が侵食する事があって侮れません。
皮膚まで侵食した白癬菌のせいで、爪の周りが赤く腫れ上がってしまうことも。

爪白癬とは

爪白癬とは、白癬菌が爪に入り込むことによって起こる、爪水虫です。
痒み等の症状は無く、アルコール消毒が効きません。
足浴により石鹸で擦って洗うほうが殺菌作用が強いです。
爪白癬が進行すると、爪が白や黄色に変色してしまい、徐々に厚くボロボロになっていきます。

爪白癬になると転倒リスクが増大する

爪白癬に感染して、爪がボロボロになると体を支えていた足の構造が脆弱になり、転倒するリスクが増大します。
元々足の爪は、歩行する時に地面を蹴り上げる足指を押さえる役割があり、爪がボロボロになることによって押さえる力が弱くなり、グニャグニャの足指で地面を蹴り上げることになります。

そうなると、安定した歩行が難しくなり、転倒し易くなる。
また、爪が変形して伸びることで指の肉に食い込んでしまい、その痛みによって歩行が困難になり、庇って歩いているうちに転倒してしまうことも。

高齢者ほど白癬菌を保有している。高齢者施設での対策は?

65歳以上の高齢者ほど、白癬菌を保有している可能性が高く、施設などでは常に注意が必要です。
これは、生活機能が低下して行くのが原因だと思われます。
白癬菌は24時間以内に石鹸で洗い流せば感染することはありませんが、そのように保清する事が難しくなってしまうのではないでしょうか。
施設での予防は簡単では無いです。毎日全員の足浴して、石鹸で洗うのが一番良いのですが、ただでさえ忙しく、時間に余裕が無い状態で例えば、毎日2ユニット/20名の足浴となると介護の現場では現実的ではありません。

簡単に出来る対策は、靴下は1日1回交換する。靴を1ヶ月に1回は洗う。足を乾燥させるようにする等の対策が現実的で効果があると思います。

爪白癬の爪は介護士が切ってしまってもいいの?

爪白癬の爪は介護士が切ってはダメです。糖尿病等、病変のある爪は介護福祉士が切るのは禁止されています。
介護士の爪切りに関して
白癬菌の爪は看護師に報告するか、皮膚科等、病院へ受診していただきましょう。
ただ、介護の現場ではそのような事を言っても対応できず、何時迄も放置されてしまう事が度々ありますが、施設という環境では病院で受診のハードルが高く、重症化していない疾患はなかなか受診が難しいですね。

白癬菌に侵された爪は変形し易い

白癬菌に侵された爪は変形し易く、あらぬ方向に伸びてしまいます。
厚くボロボロになるだけではなく、巻き爪になって皮膚に食い込んだり、一周回って足指に食い込んだりとびっくりするような伸び方をしてしまい、皮膚に食い込んだ爪により、歩行時に激痛が走ることも珍しくありません。
急に歩行困難になってしまった入居者様は足の爪を確認してみるのも良いです。

もしかしたら変形した爪が肉に食い込んでしまっているかもしれません。

施設の高齢者に爪白癬が多い

施設の高齢者に爪白癬が多いのは、上記のように介護施設特有の事情によるものも多いと思います。
病院受診できずに、内服薬や塗り薬で完治できない爪水虫を放置している間に悪化してしまうケースも多いです。
施設の介護員としては予防に努めるのは勿論、ご家族に受診して頂けるように関係部署と連携していくことで、白癬菌の拡散を防いでいくしかありません。

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