介護職は生産性が低い問題

生産性が低い介助業界

介護職の労働生産性は驚くほど低いです。
元々サービス業なので仕方ないのですが、多くの人手が掛かる割に成果が少ない。

殆どの介護求人は、(都内23区を除く)手取り20万円前後が普通なのではないでしょうか?
多いところでも手取りで25万円程度。
夜勤もして、この手取り金額です。

拘束時間は残業の増加により2013年頃より更に長くなっています。
私個人でも思うのは、2013年頃は人員が揃っていたので、「残業も勤務の不公平も殆ど無かったな~」というのを思い出します。
そこから一気に人手不足の波が押し寄せ、残業3時間とか4時間が当たり前になってしまいました。
勿論サービス残業ですから記録に残りません。
社会福祉法人の特養はそれが当たり前でした。
そんなわけで、
介護業界の労働生産性が低い原因を考えてみます。

入居者の支援に多くの人員が必要になる

生産性が低い介助業界
見守りや、支援に多くの人員が必要になる業界です。
徘徊して転倒の可能性があれば、その入居者が徘徊している間ずっとそばに付きっきりでなければいけません。
その間生産的な事は何もしないです。
介護士は転ばないようにと、色々気を使って仕事していますが、無関係な人が見ると、「遊んでるのかな?」と思われてしまうような光景です。
勿論遊んでいるわけでは無いのですが、そのくらい入居者1人に介護員が支援に入る量が多いのです。
しかも徘徊できる入居者の介護度は低いので、入ってくる金額も低いのが実情です。

介護度の低い入居者に徘徊の度に付き添い、一緒に行動する。
生産性が低くなって当たり前です。
事故に結びつく可能性がある、人員を投入する必要がある案件のほうが安いのです。

なので、施設はなるべく徘徊して転倒するリスクが有る入居者は選びません。
リスク計算しない施設があったとしたら、空室にするくらいならどんな入居者でもいいと思って入居させています。

勿論、特養の場合は介護度が3以上なければいけなかったり、むやみに入居を断れなかったりしますが、それでも入居者を選ばないというのは、現場が崩壊する要因になります。

そのような施設で働いている現場の職員は大変だと思います。
現場でどんなに生産性の低い状態が発生したとしても施設には関係ありませんから、「現場が頑張ってくれればいい」となってしまうわけです。
現場は事故が起きたら責められるので必死でカバーするでしょう。

過剰なサービスを提供している

お祭りやイベントなど、本当に必要なサービスなのでしょうか?
必要であればご家族が自分の費用で入居者をお祭りにお連れしたり、イベントにお連れすれば良いのでは?
イベントの殆どは施設側が自己満足するために提供されているものです。
入居者はさぞ楽しいだろう!と勝手に思い込んでいます。
もしくは、良い宣伝になるだろうから入居率が上がる。となり、システムとして業務に入れないで、職員に任せてしまう。
そのイベントでどのくらいの収入になるのか?投入した資源に見合ったものが手に入っているのか?
考えて実行している施設は見たことがありません。
しかも施設側としては、イベントを現場に丸投げしているので関与しなくていいのが現状。
お客様が喜ぶだろうから何かやってほしい
という施設側の要望を叶えるためだけに現場の職員はボランティアでイベントを実行します。
そのイベントで、どれだけの成果があがったのか?
誰にもわからないし、評価の仕様がありません。
出ていったお金と、入ってきたお金。将来的に入ってくるであろうお金だけでも計算してくれませんかね。
なんの成果もない事を強制されている職員は疲れてしまうでしょうね。

介護員同士の交流なども生産性の低い物が多いです。

職員同士が交流する場を作ろうと、施設が主導することがあります。
が、業務として行っているので、企画、予算、実行全て仕事です。
お金を投入するのですから、職員同士が仲良く慣れたのか、結果どのような問題を解決できたのか、評価するシステムが必要なはずです。
投入したお金に対して、どのようにフィードバックするのか全然考えていない実情がわかります。

過剰なサービスは日本経済のガンです。

ただでサービスを受けるのが当たり前の社会になっているのでは?
介護業界もタダでサービスを提供するのが当たり前になってはいませんか?
サービスはタダではない事を政府にも施設にも入居者ご家族にも分かってもらいたいです。
対価を払ってサービスを受けるのが当たり前にならないと、生産性が向上することは無いと思います。

生産性が低い職員を解雇できない

仲間の足を引っ張る、生産性が低い職員を切る。

こんな当たり前を許さない社会システム。
今そんな事をして、労基が聞きつけたらすっ飛んできます。
すっ飛んできて、結果不当解雇として無効化されます。
(労働契約法(平成20年3月1日施行)第16条)

しかし、職員をバンバン切って、新しい職員をどんどん雇えないと組織は厳しいです。
生産性が低い人は居ます。どんな職場にも、どんな業界にも必ず居ます。
ですが、切ることが出来ない。
生産性が低い人が何らかの能力があり、組織にとって利益があるなら別です。

が、本当に向いていない人が一定数います。
介護に向いていないのです。
ならば切る以外の選択肢がありますか?
他のまともな介護員がフォローし続けて、結果、無駄な仕事をするはめに。
これほど生産性が低くなることもないのでは?
介護に向いていない人をフォローする。
その時間は本当に何も生み出さない、生み出すことのない時間です。
どんなにフォローしても生まれ変わることなんてありません。
施設は学校や更生施設ではないんです。
が、法人はそんな職員を切ることが出来ず、現場の職員にフォローを丸投げします。
丸投げされた職員が残った仕事を片付け、事故が起こらないように見守り、ミスを訂正し、走り回るのです。
時には直接指導して嫌な思いもします。

そんな職員を切れないから、イジメ等のハラスメントが横行するのです。
現場の職員が直接首を切れるわけがない。
なら「追い詰めて辞めてもらうしかないじゃないか」となって、負の連鎖に繋がります。
ここは国にも改善してもらいたいです。
生産性が低い人が生きていきづらいのは問題ですが、その更生を何で現場が行わなければいけないのでしょうか?

ここまでの内容でも、サービス業の中とりわけ、介護業界の生産性が低くなるのも当たり前ではないでしょうか。

現場の介護員は生産性が低い施設で働いてはならない

現場の介護員が最も気をつけなければいけないのが、生産性が低い施設で働いてしまうこと。
例え、手取り額が良かったとしても、生産性が低ければ時間額の手取りは他の施設より低いこともあります。
時間通りに帰る!これが何より大切です。
時間通りに帰るのを基本に、実施している仕事のストレス度や働いている人のレベルを見て、無理だと判断したら直ぐに転職しましょう。
時間はどんなものにも勝る財産です。
その時間を無駄なことに投入するとあっという間に60歳です。
何も出来なかった後悔よりも、やった後悔のほうが大切です。

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